小さなオトナ旅 vol.2
なんでもない、いつもの休日。そんな日にちょっと足をのばしてでかけたい、中四国エリアの素敵な場所をご紹介。有意義に余暇を愉しむ、大人のための小さな旅の提案です。
港町の高台に佇む江戸時代の蔵の中に音楽と芸術が満ちる
古くから製塩業や繊維業で栄え、日本のジーンズの生産地としても知られる倉敷市児島。
瀬戸内海の潮風が吹き上げる高台に静かに佇むのは、週に4日だけ開く蔵カフェ『caffè antico Sion』。
店主の潮上夫妻が「地域の活性化や、音楽やアートといった文化交流の場になれば」と、自宅の敷地内にある江戸時代に建てられた蔵をリノベーションして、2016年の秋にオープンした。
1970年代製の真空管アンプや古いスピーカーから流れるBGMは、ご主人が趣味で収集したクラシックやジャズのレコード。
提供されるスイーツやフードは奥様と2人の娘さんのお手製。
「なるべく体にやさしいものを食べてもらいたい」と、自家栽培の野菜を使うなど素材にもこだわっている。
「メニューも少ないし、自慢できるのは景色と空間くらい」と、夫妻は申し訳なさそうに話すが、さり気なく行き届いたもてなしに触れると、心も身体も自然とほぐれていく。
この場所で飲む一杯のコーヒーが、何ものにも代えがたい至福の時間を与えてくれるのだ。
鹿児島から豆を取り寄せているオーガニックブレンドコーヒー(HOT)400円は、酸味と苦味のバランスが絶妙。2杯目は半額になる。
チーズケーキ250円には3種類のチーズが使われており、濃厚な香りと自家製柚子ジャムの相性がぴったり。
甘みを抑えたガトーショコラ350円。
サラダとスープが付いたホットサンド500円。
ほんのり甘い味付けのたまごやスパイシーなドライカレーなど、気まぐれに変わるフィリングも楽しみ。
オーガニックコーヒーは豆も購入できる。自家製のクルミキャラメリゼ150円も人気。
Data
caffè antico Sion(カフェ アンティーコ シオン)
岡山県倉敷市児島下の町2-7-32
電話番号:086-472-3447
営業時間:水~土10:30~17:00
定休日:日~火
駐車場:5台
【access】瀬戸中央自動車道・児島ICまたは水島ICから約15分
ウインク福山/備後版 2017年5月号掲載
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